ゲリット・ニーバーグ(ドイツ)がロレックスグランプリを制覇/CHIOアーヘン 世界馬術フェスティバル2022

ロレックス・グランドスラム

[CHIOアーヘン2022/CSIO5*RGS(ロレックス・グランドスラム)Aachen]

現地時間3日、CHIOアーヘン 世界馬術フェスティバル2022(開催地:ドイツ/アーヘン)最終日に行われたロレックスグランプリ(二回走行競技/160cm)にて、ゲリット・ニーバーグ(ドイツ)&ベン431号が優勝。2位にスコット・ブラッシュ(イギリス)&ハロー・ジェファーソン号、3位にニコラ・フィリッパーツ(ベルギー)&カタンガV/Hディンゲスホフ号が入った。

ラウンドA

40人馬が出場したラウンドAでは、世界ランク4位で2020東京五輪個人金メダリストのベン・マー(イギリス)&エクスプロ―ジョンW号、同ランク5位のコナー・スワイル(アイルランド)&カウント・ミー・イン号、9位でFEIジャンピング・ワールドカップ・ファイナル2014チャンピオンのダニエル・ドイサー(ドイツ)&キラー・クイーンVDM号、10位でFEIヨーロッパ選手権2009個人金メダリストのケビン・スタウト(フランス)&ヴィスコンティ・デュ・テルマン号ら、世界のトップ10ライダーが順当にクリアラウンド(減点0で走行を終えること)。

同じく減点0でフィニッシュした世界ランク11位のマクレーン・ウォード(アメリカ)&HHアズール号、同ランク18位のスコット・ブラッシュ(イギリス)&ハロー・ジェファーソン号、19位のダーラ・ケニー(アイルランド)&VDLカルテッロ号、20位のクリスチャン・アールマン(ドイツ)&ドミネーター2000Z号、減点1だった世界ランク6位のハリー・スモルダーズ(オランダ)&ビンゴ・デュ・パーク号、減点4だった2012ロンドン五輪個人金メダリスト、FEIジャンピング・ワールドカップ・ファイナル2015・2016・2019チャンピオンのスティーヴ・ゲルダ(スイス)&ヴェナード・デ・セリシー号なども含め、トータル16人馬がラウンドBへ駒を進めた。

なお、世界ランク1位でFEIジャンピング・ワールドカップ・ファイナル2022チャンピオン、FEIヨーロッパ選手権2019個人金メダリストのマーティン・フックス(スイス)、同ランク14位のマックス・クーナー(オーストリア)、16位のジェローム・ゲリー(ベルギー)は減点4でフィニッシュするも、走行タイムで及ばず敗退。世界ランク7位のマルロン・モドロ・ザノテッリ(ブラジル)、同ランク12位のダニエル・ブルマン(イスラエル)も途中棄権でラウンドB進出を逃している。

ラウンドB

16人馬が出場したラウンドBでは、ダニエル・ドイサー(ドイツ)&キラー・クイーンVDM号、マクレーン・ウォード(アメリカ)&HHアズール号、スコット・ブラッシュ(イギリス)&ハロー・ジェファーソン号、、ニコラ・フィリッパーツ(ベルギー)&カタンガV/Hディンゲスホフ号、ゲリット・ニーバーグ(ドイツ)&ベン431号の5人馬がダブルクリアラウンド。総減点0で並び、ジャンプ・オフ(優勝決定戦)が成立となる。

ラウンドAを減点0で折り返していたベン・マー(イギリス)&エクスプロ―ジョンW号、コナー・スワイル(アイルランド)&カウント・ミー・イン号、ケビン・スタウト(フランス)&ヴィスコンティ・デュ・テルマン号、ダーラ・ケニー(アイルランド)&VDLカルテッロ号、クリスチャン・アールマン(ドイツ)&ドミネーター2000Z号はいずれも減点4でフィニッシュし、ジャンプ・オフに駒を進めることができなかった。

ジャンプ・オフ(優勝決定戦)

5人馬で争われたジャンプ・オフでは、4人馬がクリアラウンド。そのうち、一番時計の38.63秒をマークしたゲリット・ニーバーグ(ドイツ)&ベン431号が見事にロレックスグランプリを制し、優勝賞金500,000ユーロ(約7,086万円)を獲得。キャリア最大の金星を上げ、新たなロレックス・グランドスラムコンテンダーとして名乗りを上げた。

続いて、スコット・ブラッシュ(イギリス)&ハロー・ジェファーソン号が減点0、39.24秒で2位、ニコラ・フィリッパーツ(ベルギー)&カタンガV/Hディンゲスホフ号が減点0、39.92秒で3位、ダニエル・ドイサー(ドイツ)&キラー・クイーンVDM号が減点0、41.60秒で4位、マクレーン・ウォード(アメリカ)&HHアズール号が減点4、40.03秒で5位に入った。

ベン431号はドイツ産のウエストファーレン種(11歳牡馬)。2019年よりゲリット・ニーバーグ(ドイツ)とコンビを組み、同年にベルギーのCSI2*でグランプリ3位、2021年にドイツのCSI2*でグランプリ2位、ポーランドのCSI4*でグランプリ3位、2022年にドイツのCSI2*でグランプリ3位という成績を残している。

PHOTO:© Rolex/Peggy Schroeder

CSI/CSIO
CSIとは国際障害馬術競技会のことであり、Concours de Saut Internationalというフランス語の略語(Sautが障害馬術の意)。CSIは競技レベルの高い方から順に、5*(ファイブスター)、4*(フォースター)、3*(スリースター)、2*(ツースター)、1*(ワンスター)という5段階のクラスが設けられている。CSI-Wの「W」はFEIワールドカップが併催されるという意味。CSIOは「Concours de Saut International Officiel」というフランス語の略語で、国別団体戦を含む国際障害馬術競技会のこと。