個人戦はスティーヴ・ゲルダ(スイス)、団体戦はスイスが首位発進。カレン・ポーリー(木下グループ)が個人戦11位/FEI世界馬術選手権大会2018

世界選手権・大陸選手権

[FEI世界馬術選手権大会2018/FEI World Equestrian Games2018]

現地時間19日、FEI世界馬術選手権大会2018(開催地:アメリカ/ノースカロライナ州トライオン)障害馬術競技の個人戦1次予選 兼 団体戦1次予選(スピード&ハンディネス競技/155cm)が行われ、個人戦はスティーヴ・ゲルダ(スイス)&ビアンカ号、団体戦はスイスが首位スタートをきめた。

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124人馬が出場した個人戦では、66番目にスタートを切ったペドロ・ヴェニス(ブラジル)&クアブリ・デ・リール号が76.68秒の好タイムでノーミスフィニッシュ。カルロス・エンリケ・ロペス・リザラゾ(コロンビア)&アドマラ2号以下をかわして首位に立つと、後続の人馬はなかなかこのタイムを上回ることができない。

そして、競技終盤。94番のマーティン・フックス(スイス)&クルーニー51号、105番、世界ランク1位のハリー・スモルダーズ(オランダ)&ドンVHP Z号、113番のロレンゾ・デ・ルカ(イタリア)&イレニース・ホルタ号、114番、世界ランク2位のマクレーン・ウォード(アメリカ)&クリンタ号など、有力人馬が次々とノーミスで走行を終えていくが、いずれもヴェニスのタイムには及ばず。

さらに、115番のローワン・ウィリス(オーストラリア)&ブルー・ムービー号、118番、世界ランク3位のマーカス・アーニング(ドイツ)&プレット・ア・トゥート号が一番時計に迫るが、タイムはウィリスが76.95秒、アーニングが77.08秒とわずかに届かない。

しかし、123番、2012ロンドン五輪個人金メダリストのスティーヴ・ゲルダ(スイス)&ビアンカ号がロスのない巧みなコース取りと力強い飛越により見事にノーミスフィニッシュ。ヴェニスのタイムを0.35秒だけ更新する76.33秒を叩き出して首位に躍り出ると、最終124番目の人馬はこのタイムを上回ることができず。以上の結果、スティーヴ・ゲルダ(スイス)&ビアンカ号が個人戦でまず首位に立った。

なお、個人戦は、走行タイムに係数0.50をかけた数値の最も少ない選手(首位のスティーヴ・ゲルダ)を減点0、他の選手は首位の選手との数値差をそれぞれの減点として加算。団体戦は、1チーム3〜4人馬で出場し、走行を終えた人馬のうち、減点の少ない3人馬の総減点がチーム総減点となる。

<減点計算式>

順位 選手 計算式 減点
1位 スティーヴ・ゲルダ
(スイス)
タイム76.33×係数0.50=38.17
減点0
2位 ペドロ・ヴェニス
(ブラジル)
タイム76.68×係数0.50=38.34 
38.34(2位のポイント)-38.17(1位のポイント)=0.17
減点0.17
3位 ローワン・ウィリス
(オーストラリア)
タイム76.95×係数0.50=38.48
38.48(3位のポイント)-38.17(1位のポイント)=0.31
減点0.31

※4位以下も同じ計算式で減点を換算

これにより、団体戦は4選手の総減点2.64のスイスが首位に立ち、前回チャンピオンのオランダが総減点4.35で団体2位、ブラジルが総減点6.42で団体3位、総減点6.59のアメリカが団体4位、総減点7.32のオーストラリアが団体5位、総減点7.76のフランスが団体6位、総減点8.59のスウェーデンが団体7位、総減点9.09のドイツが団体8位、総減点9.31のコロンビアが団体9位、総減点10.12のアイルランドが団体10位となっている。

そして、日本の4人馬は、カレン・ポーリー(木下グループ)&ウィズ・ウイングス号が79.88秒でノーミスフィニッシュ。減点1.77の個人戦11位と好スタートを切った。一方、齋藤功貴(北総乗馬クラブ)&テルマラツアーヴィダル号は88.62秒(1落下でペナルティタイム4秒加算)の減点6.14で個人71位、福島大輔(STAR HORSES)&コーネット36号は96.17秒(2落下でペナルティタイム8秒加算)の減点9.92で個人96位、桝井俊樹(乗馬クラブクレイン)&カルタゲーナ6号は2反抗失権により減点45.15で個人最下位に終わり、いずれも苦しい立ち上がりに。団体戦でも総減点17.83で25チーム中19位と大きく出遅れてしまった。

PHOTO:©FEI