マーティン・フックス(スイス)がCPKCインターナショナルグランプリを制覇/CSIOスプルースメドウズ・マスターズ2023

ロレックス・グランドスラム

[CSIOスプルースメドウズ・マスターズ2023/CSIO5* RGS(ロレックス・グランドスラム)Spruce Meadows]

現地時間10日、CSIOスプルースメドウズ・マスターズ2023(開催地:カナダ/スプルースメドウズ)最終日に行われたCPKCインターナショナルグランプリ(二回走行競技/160cm)にて、マーティン・フックス(スイス)&レオーネ・ジェイ号が優勝。2位にティファニー・フォスター(カナダ)&フィガー号、3位にベルトラム・アレン(アイルランド)&パチーノ・アミロ号が入った。

第1走行

37人馬が出場した第1走行では、世界ランク5位でFEIワールドカップ・ファイナル2022チャンピオン、FEIヨーロッパ選手権2019個人金メダリストのマーティン・フックス(スイス)&レオーネ・ジェイ号、ベルトラム・アレン(アイルランド)&パチーノ・アミロ号、ティファニー・フォスター(カナダ)&フィガー号、ハンス・ディーター・ドレーアー(ドイツ)&エリジウム号、アンジェリカ・フォン・エッセン(スウェーデン)&アルカポネ・デ・カルミル号の5人馬がクリアラウンド(減点0で走行を終えること)し、第2走行へ。

続いて、ナイエル・ナサール(エジプト)&コロナード号、エリン・バラード(カナダ)&ガキア号、サンチアゴ・ランブレ(ブラジル)&チャコ・ブルーⅡ号、マリオ・デスローリエ(カナダ)&バルドリーナ2号、エイミー・ミラー(カナダ)&トルーマン号、アンドレス・アスカラガ(メキシコ)&コンテンドロス2号、ヨーネ・シュプレーエ(ドイツ)&ホット・イージー号の7人馬が減点4でフィニッシュし、ここまでの12人馬が第2走行へ駒を進めた。

なお、世界ランク3位で2012ロンドン五輪個人金メダリスト、FEIヨーロッパ選手権2023個人金メダリスト、FEIワールドカップ・ファイナル2015・2016・2019チャンピオンのスティーヴ・ゲルダ(スイス)は減点5、同ランク4位で2020東京五輪個人金メダリストのベン・マー(イギリス)、7位のハリー・スモルダーズ(オランダ)は減点8、8位のケント・ファリントン(アメリカ)は途中棄権に終わり、第1走行で姿を消している。

第2走行

12人馬が出場した第2走行では、マーティン・フックス(スイス)&レオーネ・ジェイ号、ティファニー・フォスター(カナダ)&フィガー号が第1走行に続いてのクリアラウンドをきめて、総減点0でフィニッシュ。2人馬の一騎打ちによるジャンプ・オフ(優勝決定戦)が成立した。

一方、第1走行をクリアラウンドしていたベルトラム・アレン(アイルランド)&パチーノ・アミロ号、ハンス・ディーター・ドレーアー(ドイツ)&エリジウム号は減点4でフィニッシュして総減点4、第1走行で減点4だった7人馬のうち、唯一クリアラウンドしたアンドレス・アスカラガ(メキシコ)&コンテンドロス2号も総減点4に終わり、惜しくもジャンプ・オフ進出を逃している。

ジャンプ・オフ(優勝決定戦)

迎えたジャンプ・オフでは、マーティン・フックス(スイス)&レオーネ・ジェイ号が43.58秒でクリアラウンド。見事にCPKCインターナショナルグランプリを制し、優勝賞金990,000カナダドル(約1億720万円)を獲得すると共に、新たなロレックス・グランドスラム・コンテンダーとして名乗りを上げた。

対するティファニー・フォスター(カナダ)&フィガー号は減点4、44.45秒でのフィニッシュとなり、惜しくも2位に。以下、総減点4でフィニッシュした3人馬が走行タイム合計差により、ベルトラム・アレン(アイルランド)&パチーノ・アミロ号が3位、ハンス・ディーター・ドレーアー(ドイツ)&エリジウム号が4位、アンドレス・アスカラガ(メキシコ)&コンテンドロス2号が5位に入った。

レオーネ・ジェイ号はオランダ産のKWPN種(11歳牡馬)。2019年よりマーティン・フックス(スイス)とコンビを組み、FEIヨーロッパ選手権2021で団体金メダルを獲得。また、同年のCHIジュネーヴ2021(CSI5*Geneva)ではロレックスグランプリ優勝、ジャンピング・インターナショナル・デ・ディナール2022(CSI5* Dinard)でグランプリ優勝などの好成績を上げている。 

PHOTO:© Spruce Meadows Media/Mike Sturk

CSI/CSIO
CSIとは国際障害馬術競技会のことであり、Concours de Saut Internationalというフランス語の略語(Sautが障害馬術の意)。CSIは競技レベルの高い方から順に、5*(ファイブスター)、4*(フォースター)、3*(スリースター)、2*(ツースター)、1*(ワンスター)という5段階のクラスが設けられている。CSI-Wの「W」はFEIワールドカップが併催されるという意味。CSIOは「Concours de Saut International Officiel」というフランス語の略語で、国別団体戦を含む国際障害馬術競技会のこと。